クリストフ・ギュリー

「ポピュリズム」を強調することがエリートの間で一般化しているのは、それによって「下から」の診断の信用をなくして「上から」の診断を押しつけることができるからである。だが、ひろく信じられているのとは逆に、合理的で客観的な診断は庶民階級のものである。なぜなら彼らこそ、この30年来、グローバリゼーションの効果(給与の停滞や低下、不安定化、失業、社会的昇進の終り)と移民に関係するグローバリゼーションの帰結(共存による不測の事態、難しい地区、住宅問題、学校の劣化、人口問題の不安定……)を日々生きているのである。至るところで書かれたり言われたりしているのとは反対に「下からの」診断は、思慮分別のない逆上によるもの、非合理的な過激化あるいは表面的な抗議ではない。明確な経済的社会活動的選択の影響の客観的な分析なのである。